子どもたちに伝えたかった「一食一食」の大切さ
= 行ってきました湘南学園カフェテリア =
7月5日 「和光の食と身体を考える会」の中・高代表と代表代理は、湘南学園のカフェテリアを訪問。仲本学園長、辻学園理事長、湘南食育ラボ川井副理事長にあたたかく迎えていただき、素晴らしいお話しと、とても美味しい食事をいただきました。
以下、感想とメモと写真です。
【立ち上げのきっかけと理念を伺って】
= 行ってきました湘南学園カフェテリア =
7月5日 「和光の食と身体を考える会」の中・高代表と代表代理は、湘南学園のカフェテリアを訪問。仲本学園長、辻学園理事長、湘南食育ラボ川井副理事長にあたたかく迎えていただき、素晴らしいお話しと、とても美味しい食事をいただきました。
以下、感想とメモと写真です。
【立ち上げのきっかけと理念を伺って】
湘南学園のカフェテリア立ち上げのきっかけが、3・ 11東日本大震災の時にあると伺って驚きました。震災の時、 津波を警戒して集まった地域の方々を湘南学園が受け入れ、 避難所になったそうです。
理事長の辻さんは保護者の方々と協力して大量の炊き出しをされ、 その経験から学校内に大勢の食事を作れる施設や技術が必要ではな いか?と感じられたとのこと。
当時PTAの副会長をされていた川井さんもまた、 現代は外食が増え、生活も多様化が進み、子どもたちの「食」 に対する意識が薄くなっているなと感じ「一食一食」 の大切さを子ども達に伝えたいと思われていたそうです。
お二人のこの思いがきっかけとなり、 カフェテリアの設立に至りました。
お話を伺って、辻さんと川井さんの個の利益にとどまらない、 子ども達の未来まで見据えた視野の広さに感動しました。
それは「一食一食を大切に、 手間ひまかけて調理したものを食べてもらえれば、「食の大切さ」 は伝わるのではないか。食から、 体や自分のことを考えるきっかけになったらいい」という、カフェテリアを第三の教育「食育」 のための場とする理念にも反映されています。
視野の広さと、 理念はカフェテリアのあらゆる所に生かされていて、 とても温かく居心地のよい場所となっていました。
多くの人は理想を現実にするのは難しいと考えて、 行動する前にあきらめてしまうことが多いと思います。「こうだったらいいな」という素朴な思いをきっかけに、 実現に向けて初心を忘れることなく、 ぶれないように努力されてきた皆さんはとても生き生きとされてい て羨ましく思いました。
私も理想をあきらめないで、 少しずつでも行動していこうという気持ちになりました。
良い体験をさせて頂き、ありがとうございました。
まず生徒はラボカードを持ってカフェテリア入り口のタッチパネル(いわゆる食券売機)の前に並ぶ。正面のモニターには本日のメニューが大きく映し出されている。2種類の日替わりランチと2種類のパン。この日は回鍋肉定食といわしの蒲焼き丼定食、パンはメロンパンとカレーパンだった。(万が一売り切れてしまうとカレーやうどんなどで対応してくれる)
購入ボタンで注文した生徒はそのまま進行方向の配膳カウンターに行き、ランチやパンを受け取る。生徒の動線に沿ったカフェテリアのつくりのおかげで、オープンテラスまでほぼ満席の状態だが混雑した感じは全くしなかった。
弁当持参の子も一緒になって、なごやかに食事をしている。その子どもたちの中を「いわしの蒲焼き丼、どう?」「ご飯の量、足りてる?」「うわぁ〜、おいしそうなお弁当!」などと時々声を掛けながら、子どもたちの様子を観察して回る食育ラボ代表の川井さん。
この「ラボカード」、PASMOのようにカード自体に直接現金が入っている訳ではなく、現金は事務所のシステム内で管理しているので、万が一紛失してもお金を落としたことにならないのが、親にとってもありがたい。また、もしもチャージを忘れて残高が0円になっていても、−1000円までは買えるシステムにしてくれているので、うっかり昼食を食べられなくなってしまうということがないのも安心だ。子どもたちの生活や身体のことをなによりも大切にしてくれている食育ラボの姿勢がこんな工夫からも伺い知れる。チャージは中高出食日の9時~16時、カフェテリア内のラボ事務窓口ですることができるので、子どもに現金を持たせたくない場合は親がすることも可能だ。
理事長の辻さんは保護者の方々と協力して大量の炊き出しをされ、
当時PTAの副会長をされていた川井さんもまた、
お二人のこの思いがきっかけとなり、
お話を伺って、辻さんと川井さんの個の利益にとどまらない、
後列右から 川井さん・仲本さん・辻さん |
それは「一食一食を大切に、
視野の広さと、
多くの人は理想を現実にするのは難しいと考えて、
私も理想をあきらめないで、
良い体験をさせて頂き、ありがとうございました。
【ラボカード】
カフェテリアで購入する際は、現金のやりとりは一切ない。生徒や先生は各自専用のマネーチャージ式の「ラボカード」を持っていて、それを読み取り機にかざしてタッチパネルで欲しいメニューの食券やパンの引換券を購入する。タッチパネルには残食数がリアルタイムに表示されるため、あと何人買えるかが一目で分かる。
このカードのすごいところは、一人一人のアレルギー情報が記憶されていることだ。
まず生徒はラボカードを持ってカフェテリア入り口のタッチパネル(いわゆる食券売機)の前に並ぶ。正面のモニターには本日のメニューが大きく映し出されている。2種類の日替わりランチと2種類のパン。この日は回鍋肉定食といわしの蒲焼き丼定食、パンはメロンパンとカレーパンだった。(万が一売り切れてしまうとカレーやうどんなどで対応してくれる)
このタッチパネルの前が黒山の人だかりになったり、長蛇の列になることはまずないらしい。なるほど、見ているとメニューがシンプルなせいかパネル前でじーっと悩む生徒はほぼいないし、ラボスタッフが一人必ず横に立っていて、生徒が読み取り機にラボカードをかざすと、さりげなく名前を呼んで残金やアレルギーなどをチェックしながら必要かつ最低限の声かけをしている。この適切な誘導のおかげで生徒たちはスムーズに流れていく。
購入ボタンで注文した生徒はそのまま進行方向の配膳カウンターに行き、ランチやパンを受け取る。生徒の動線に沿ったカフェテリアのつくりのおかげで、オープンテラスまでほぼ満席の状態だが混雑した感じは全くしなかった。
弁当持参の子も一緒になって、なごやかに食事をしている。その子どもたちの中を「いわしの蒲焼き丼、どう?」「ご飯の量、足りてる?」「うわぁ〜、おいしそうなお弁当!」などと時々声を掛けながら、子どもたちの様子を観察して回る食育ラボ代表の川井さん。
この「ラボカード」、PASMOのようにカード自体に直接現金が入っている訳ではなく、現金は事務所のシステム内で管理しているので、万が一紛失してもお金を落としたことにならないのが、親にとってもありがたい。また、もしもチャージを忘れて残高が0円になっていても、−1000円までは買えるシステムにしてくれているので、うっかり昼食を食べられなくなってしまうということがないのも安心だ。子どもたちの生活や身体のことをなによりも大切にしてくれている食育ラボの姿勢がこんな工夫からも伺い知れる。チャージは中高出食日の9時~16時、カフェテリア内のラボ事務窓口ですることができるので、子どもに現金を持たせたくない場合は親がすることも可能だ。
「ラボカード」は、子どもの卒業時に停止しなければ、卒業後も利用することができる。この日も実習に訪れている卒業生数名と係活動で来校していた保護者たちが食事をしていた。停止する場合、残金はラボ事務窓口にて返金してくれるそうだ。
このカードシステム、企業に頼めば千万単位の経費が掛かるそうだが、なんと保護者のお父さんたちがほぼボランティアで作ってくれたとのこと。湘南学園の底力に脱帽!
【スムーズな食の提供】
中高生は 食堂のみで使う「ラボカード」を作り食堂内の窓口で入金しパスモのように使用していきます。(厳密には データで入力されカードで情報を呼び出し精算されていきます。そのため カード紛失した場合届出すれば残金を使用されることはありません。) また うっかり入金し忘れたとき食べそびれないようにー1000円までは使用できるようにしてあります。そして カード作成時にアレルギー情報がいれてありアレルギー食品が含まれていると購入ボタンが押せないようにもなっています。
中高生は 食堂のみで使う「ラボカード」を作り食堂内の窓口で入金しパスモのように使用していきます。(厳密には データで入力されカードで情報を呼び出し精算されていきます。そのため カード紛失した場合届出すれば残金を使用されることはありません。) また うっかり入金し忘れたとき食べそびれないようにー1000円までは使用できるようにしてあります。そして カード作成時にアレルギー情報がいれてありアレルギー食品が含まれていると購入ボタンが押せないようにもなっています。
この日のメニューは 定食(回鍋肉・春雨サラダ・味噌汁・ごはん)・ランチ(いわしの蒲焼丼・春雨サラダ・味噌汁)の2種類150食(各75食)・甘系のパン・甘くないパン、生徒(1100人余り)の昼休憩12:00~12:45 食堂の方が購入パネル前に1名・定食とランチ提供に各2名・生徒の誘導1~2名ですすんでいきました。
その日のメニューは大きなパネルに表示してあるので、並んでいるうちにメニューを決めることができますし、券売機のように現金での購入ではないので、お財布からお金を出し入れするなどの時間がかかりません。 また、購入ボタンを押すと即座に厨房に伝わるため、食事の提供も素早く行われます。
その日のメニューは大きなパネルに表示してあるので、並んでいるうちにメニューを決めることができますし、券売機のように現金での購入ではないので、お財布からお金を出し入れするなどの時間がかかりません。 また、購入ボタンを押すと即座に厨房に伝わるため、食事の提供も素早く行われます。
注文をするときも、食事を受け取るときも、並び待たされる時間が短いせいもあるのでしょう、ほとんど混雑することもなく、子どもたちが並んだ列から離れてしまったり、ふざけ合って騒ぐようなこともなく、職員の方が声を荒げて注意することなどまったくありません。
子どもを真ん中に、学校・ 先生たちと保護者が手をつなぐ和光学園の三位一体。私は10年余に及ぶ和光生活で、 もちろん多少の不満や疑問を抱えながらも、その呼び声も高き三位一体が多分日本一であるのだろうと思っていた のですが・・・ それが小さな井の中の小さな蛙に過ぎなかったことを心底思い知ら されたミニツアーでもありました。
ミニツアーの行先は小田急線の続きにある湘南学園のその名も「
神髄はこれにつきます。
では、
その発端は3.
教師と保護者は利害関係が明確に一致します。
学園の存続・
またその基本としては、
その結実が、
まぁ、ここで私が抽象的なことをくだくだ説明するよりも、
さらに素晴らしいことには、湘南学園の方々は、単に〝
このふとっぱらな精神もなんとも素晴らしい。
カフェテリア効果もあってか、
私は話を聞いている間中、感嘆の連続で涙が出そうになりました。
さて、わが和光学園ではこれからどういう「食」と「食の場」
和光の三位一体の誉高き伝統を守りつつ、
自由の森学園、湘南学園・・・同じ私立学園同士、
今回、このような学びの場を提供してくださった「
同時代に生きる大人たちの教育に対する信念と信頼と愛情こそが子
【あふれる愛情】
こどもたちに、安心できるきちんとしたものを食べさせたい、という愛をたくさん感じました。
学校も補助を出すなどして、親と共同で、食堂に関わっていること。
カードにアレルギー情報が入っていること。
マイナスでも2食は食べられること。食器が陶器であること。
手作りで、調味料や野菜などの食材にこだわっていること。
厨房で働く人たちが、こどもたち(在学生、卒業生)の親で、おいしいものを食べさせたいとがんばっていること、などなどすばらしいことがたくさんで、和光の食堂もそうなってほしいなと強く思いました。
できることから、取り入れてもらえればいいなと感じました。
理事長はPTA副会長を勤めたこともあり、その期間を含め5年余りも責任ある仕事を無給でこなしているそうです。カフェテリアをオープンするにあたり、自森に何度も通ったそうです。
(理事には在校生の親しかなれない。というシステムにも感動)
学園のPRにもなり、生徒の募集にも影響はあったそうです。
1年生の利用率が高いのは、カフェテリア目当てに入学したこどもが多いから。
入学してきた中一の子に「ここ(カフェテリア)があるから、受験をしてがんばって入った。ありがとう」と言われたときには、「こちらこそありがとう」と涙が出そうになったという、副理事長からのお話にも感動しました。
昨年度の入試のときに、親の休憩所としてカフェテリアを使ってもらった。そのとき、ケーキを出した。入試は続けて3日あり、1日目で落ちた子が2日目もくる。 「カフェテリアでケーキを食べたから合格した」と言ってくれた子がいた。そういうエピソードもあったようです。
こどもたちが、整然と列に並び、走ったりふざけたりしてないこと。
見るからに素直そうな、明るい表情をしていたことが印象的でした。
【メニュー紹介】
カフェテリアを利用している子どもたちに聞いてみました。
「今までで一番美味しかったメニューを教えてください。」
から揚げ、タコライス、タンドリーチキン、しらす丼、チキンのイタリアンソテー・・・・
次々と出てきました。1日のメニューが2種類と聞き、頻繁にカフェテリアを利用していると、飽きてしまうのではないかと思ったのですが、旬の食材を中心に、いろいろな調理方法を工夫して提供しているようで、「毎日でもおっけ~」なのだそうです。
「え~、ひとつだけですか?」と聞き返し、その「ひとつ」をう~んと悩んで、「ひとつは無理です」という子もいました。
メニューの開発は、栄養士さんも加わり、スタッフの試作を土台にしたり、子どもたちの意見やリクエストなども取り入れ、作り上げるのだそうです。「あ、俺の言ったやつだ!」と、メニューに反映されたリクエストに喜ぶ子たちの反応が、またスタッフのやりがいにつながるとのこと。
この日のミニパンはメロンパンとカレーパン。ミニといっても、市販の中華まんぐらいの大きさ。食後のデザート感覚で食べる子、持参のお弁当にプラスする子、部活用にいくつか買って持っていく子、いろいろな組み合わせで楽しんでいるようで、あっという間に売り切れました。
パンもここで焼きたいのだそうですが、設備が間に合わず、パン屋さんに特別注文しているのだそうです。
コーヒーは大人専用。自然とカフェテリアに足を運びたくなりますね。
《お話をざっくりとメモしました》
創立80周年を迎えた昨年11月に、カフェテリアがオープン。
カフェテリアは「食育の場」としての役目ももっている。
この学園は幼稚園から高校まで1,700世帯、1,900名ほどが通っている。
カフェテリアを建てるさい、同窓会室もつけた。
手作りのごはんを、おじいさん、おばあさん、親、生徒が混在して食べるのが理想。
今は、核家族化しているので、ひとりで食べがち。
同じものを食べても、大勢で食べるのと、ひとりでは味が違うのではないか。
カフェテリアは卒業生、PTA、同窓の方も利用できる。
<こだわりは?>
安心安全が一番。
地産地消。
食育がテーマ。
季節によっては、地産地消は難しい。
旬のものをなるべく出すようにしている。
「体は食べ物でできている」ことを意識してもらえればよい。
仕入先は紹介してもらったり、一軒ずつあたっていった。
湘南産や神奈川産、生産者の顔がみえるのが理想。
野菜もなるべく有機や減農薬のもの。
調味料は無添加のもの。
216席ある。(1学年の人数分)
<カフェテリアのメニュー、利用時間などについて>
WEBで1週間のメニューがわかる。
定食はAとBの2種類。パンもある。
定食は毎日150食ほど作る。(75食ずつ)
(訪問した日は、Aが肉、Bが魚だったが)
A、Bともに、肉メニューのときも。鳥のから揚げは人気。
売り切れた場合は、うどんやスパゲティミートソースなど、ストックしておける特別食を提供する。
特別食は子ども達に人気だが、最初から「これください」とは言えない。
残り何食という表示をみて、列の後ろの方に、並びなおすこどももいる。
メニューは、こどもからのリクエストも受け付ける。
しらす丼のときもあった。(土地柄でしょうか?)。
利用できる時間は、12時から12時45分まで。
メニューにより混み具合が違う。
パンはパン屋に特注している。
給食施設ではないので、(メニューを選べるので一般食堂扱い)外に持って出れる。
でも、教室まではだめ。
3時間目くらいになると、こどもたちが「今日は何かな?」とうろうろする。
嫌な匂いだと窓を閉められてしまう。
小学校へは、ここで弁当をつくり配達(5日前までにネットで予約、2日前までキャンセル可能)
母が体調が悪いなどで、弁当を持参してない子のために。
以前は、業者から買っていた。
<カフェテリア利用時のシステムについて>
自販機で食券を買う場合はアレルギーチェックができないが、学園では、生徒がひとり1枚、ICカードを持っていて、データベースに残高とアレルギー情報が入っている。
アレルギーがあると、メニューのボタンが押せないシステムに。
カードを落としても、再発行できる。
お金は初回はプリントを配布し、封筒で集金し登録する。
その後は、事務室でチャージしてもらう。
残高がマイナスでも買えるようになっている。マイナス1,000円まではOK。
<なぜ、請負業者を入れず、NPO法人を立ち上げたか>
カフェテリアの請負業者を決定するさい、業者6社でコンペした。
味噌汁のだしをとる、など工程が増える程、高額になった。
学校運営の案もあったが、ほかの学校へ広めるなど後々のことを考えると、神奈川県の許可をとり、NPO法人にしたほうがよいと考えた。
キッチン(厨房)のスタッフは8名。(求人は学内で公募した)
安価な金額で働いてもらっている。
キッチン内で親達が働く姿をみて、何かを感じてもらえればと、キッチンをわざとオープンにし、見える状態にした。
いくつになっても、がんばって目標をもってやればできるんだよと、あきれめないでと、子どもたちに伝えたい。
最初は失敗の連続だった。「ごはんがまずい」と言われ、生徒がこなくなった時もある。
大量の食事をつくるのに慣れてない、ということもあった。
4、5食は上手につくれるが、100食以上となると違ってくる。
調味料の量を出すのに、単純に人数分掛ければよいというものでもない。
こどもに食べさせたいものをつくる。
仕入れの担当、対外的な交渉の担当、メニュー開発担当など仕事がいろいろある。
試作品をつくって持ってきて、それがメニューになり、例えば作った人の名前をつけ、まさこ‘s ランチ とメニューの名前が決まることもある。
最初、外部からシェフを呼び、豚肉しょうが焼き、鳥のからあげを教えてもらった。
衛生状態には気をつかっている。
野菜は3回洗う、マスク着用など。
帽子、エプロンなど制服はリース。
朝8時から準備をはじめる。
カフェテリア委員会でお便りをつくり、毎週発行している。(WEBでも発信)
<運営に関して>
食育を推進すればするほど、黒字にはならない。
学校とNPOと話し合いを持ちながら、やっている。
500円の定食だと、原材料費は370円ほど。そこを下げると、コンセプトがくずれてしまう。
学校と一緒になってやらないと食育はできない。
無添加の調味料が高い。
補助金が1食あたり78円でている。PTAからも寄付。
正会員、賛助会員の会費を募り(コープと同じシステム)運営にまわす。
運営のノウハウを湘南食育ラボがもっている。
ラボがスタッフをするところからお手伝いをして、ノウハウを伝えることができる。
システムを民間に頼むと何千万もする。以前3千万や6千万円といわれたことも。
業者まかせでなく、保護者がやっている。
採算のことで内部で激論もあった。、
東京の学校からカフェテリアの見学に多数くる。
保護者からの、「学校には頼らない。コンビニで十分」という意見もあった。
⬇
以上 参加メンバーによる体験レポートでした。
和光の食と身体を考える会では全校から参加者を募り、2014湘南学園カフェテリア体験ツアーを計画中!(2学期中の予定)詳細が決まり次第、Facebookおよび当ブログにてお知らせいたします。乞うご期待!
こどもたちに、安心できるきちんとしたものを食べさせたい、という愛をたくさん感じました。
学校も補助を出すなどして、親と共同で、食堂に関わっていること。
カードにアレルギー情報が入っていること。
マイナスでも2食は食べられること。食器が陶器であること。
手作りで、調味料や野菜などの食材にこだわっていること。
厨房で働く人たちが、こどもたち(在学生、卒業生)の親で、おいしいものを食べさせたいとがんばっていること、などなどすばらしいことがたくさんで、和光の食堂もそうなってほしいなと強く思いました。
できることから、取り入れてもらえればいいなと感じました。
理事長はPTA副会長を勤めたこともあり、その期間を含め5年余りも責任ある仕事を無給でこなしているそうです。カフェテリアをオープンするにあたり、自森に何度も通ったそうです。
(理事には在校生の親しかなれない。というシステムにも感動)
学園のPRにもなり、生徒の募集にも影響はあったそうです。
1年生の利用率が高いのは、カフェテリア目当てに入学したこどもが多いから。
入学してきた中一の子に「ここ(カフェテリア)があるから、受験をしてがんばって入った。ありがとう」と言われたときには、「こちらこそありがとう」と涙が出そうになったという、副理事長からのお話にも感動しました。
昨年度の入試のときに、親の休憩所としてカフェテリアを使ってもらった。そのとき、ケーキを出した。入試は続けて3日あり、1日目で落ちた子が2日目もくる。 「カフェテリアでケーキを食べたから合格した」と言ってくれた子がいた。そういうエピソードもあったようです。
こどもたちが、整然と列に並び、走ったりふざけたりしてないこと。
見るからに素直そうな、明るい表情をしていたことが印象的でした。
【メニュー紹介】
いわしの蒲焼丼 |
「今までで一番美味しかったメニューを教えてください。」
から揚げ、タコライス、タンドリーチキン、しらす丼、チキンのイタリアンソテー・・・・
次々と出てきました。1日のメニューが2種類と聞き、頻繁にカフェテリアを利用していると、飽きてしまうのではないかと思ったのですが、旬の食材を中心に、いろいろな調理方法を工夫して提供しているようで、「毎日でもおっけ~」なのだそうです。
「え~、ひとつだけですか?」と聞き返し、その「ひとつ」をう~んと悩んで、「ひとつは無理です」という子もいました。
メニューの開発は、栄養士さんも加わり、スタッフの試作を土台にしたり、子どもたちの意見やリクエストなども取り入れ、作り上げるのだそうです。「あ、俺の言ったやつだ!」と、メニューに反映されたリクエストに喜ぶ子たちの反応が、またスタッフのやりがいにつながるとのこと。
この日のミニパンはメロンパンとカレーパン。ミニといっても、市販の中華まんぐらいの大きさ。食後のデザート感覚で食べる子、持参のお弁当にプラスする子、部活用にいくつか買って持っていく子、いろいろな組み合わせで楽しんでいるようで、あっという間に売り切れました。
パンもここで焼きたいのだそうですが、設備が間に合わず、パン屋さんに特別注文しているのだそうです。
コーヒーは大人専用。自然とカフェテリアに足を運びたくなりますね。
回鍋肉定食 |
《お話をざっくりとメモしました》
創立80周年を迎えた昨年11月に、カフェテリアがオープン。
カフェテリアは「食育の場」としての役目ももっている。
この学園は幼稚園から高校まで1,700世帯、1,900名ほどが通っている。
カフェテリアを建てるさい、同窓会室もつけた。
手作りのごはんを、おじいさん、おばあさん、親、生徒が混在して食べるのが理想。
今は、核家族化しているので、ひとりで食べがち。
同じものを食べても、大勢で食べるのと、ひとりでは味が違うのではないか。
カフェテリアは卒業生、PTA、同窓の方も利用できる。
<こだわりは?>
カウンターに掲示 |
地産地消。
食育がテーマ。
季節によっては、地産地消は難しい。
旬のものをなるべく出すようにしている。
「体は食べ物でできている」ことを意識してもらえればよい。
仕入先は紹介してもらったり、一軒ずつあたっていった。
湘南産や神奈川産、生産者の顔がみえるのが理想。
野菜もなるべく有機や減農薬のもの。
調味料は無添加のもの。
216席ある。(1学年の人数分)
<カフェテリアのメニュー、利用時間などについて>
WEBで1週間のメニューがわかる。
定食はAとBの2種類。パンもある。
定食は毎日150食ほど作る。(75食ずつ)
(訪問した日は、Aが肉、Bが魚だったが)
A、Bともに、肉メニューのときも。鳥のから揚げは人気。
売り切れた場合は、うどんやスパゲティミートソースなど、ストックしておける特別食を提供する。
特別食は子ども達に人気だが、最初から「これください」とは言えない。
残り何食という表示をみて、列の後ろの方に、並びなおすこどももいる。
メニューは、こどもからのリクエストも受け付ける。
しらす丼のときもあった。(土地柄でしょうか?)。
利用できる時間は、12時から12時45分まで。
メニューにより混み具合が違う。
パンはパン屋に特注している。
給食施設ではないので、(メニューを選べるので一般食堂扱い)外に持って出れる。
でも、教室まではだめ。
3時間目くらいになると、こどもたちが「今日は何かな?」とうろうろする。
嫌な匂いだと窓を閉められてしまう。
少し大きいお弁当箱(黄色)が高学年用 |
母が体調が悪いなどで、弁当を持参してない子のために。
以前は、業者から買っていた。
<カフェテリア利用時のシステムについて>
自販機で食券を買う場合はアレルギーチェックができないが、学園では、生徒がひとり1枚、ICカードを持っていて、データベースに残高とアレルギー情報が入っている。
アレルギーがあると、メニューのボタンが押せないシステムに。
カードを落としても、再発行できる。
お金は初回はプリントを配布し、封筒で集金し登録する。
その後は、事務室でチャージしてもらう。
残高がマイナスでも買えるようになっている。マイナス1,000円まではOK。
<なぜ、請負業者を入れず、NPO法人を立ち上げたか>
カフェテリアの請負業者を決定するさい、業者6社でコンペした。
味噌汁のだしをとる、など工程が増える程、高額になった。
学校運営の案もあったが、ほかの学校へ広めるなど後々のことを考えると、神奈川県の許可をとり、NPO法人にしたほうがよいと考えた。
キッチン(厨房)のスタッフは8名。(求人は学内で公募した)
安価な金額で働いてもらっている。
キッチン内で親達が働く姿をみて、何かを感じてもらえればと、キッチンをわざとオープンにし、見える状態にした。
いくつになっても、がんばって目標をもってやればできるんだよと、あきれめないでと、子どもたちに伝えたい。
最初は失敗の連続だった。「ごはんがまずい」と言われ、生徒がこなくなった時もある。
大量の食事をつくるのに慣れてない、ということもあった。
4、5食は上手につくれるが、100食以上となると違ってくる。
調味料の量を出すのに、単純に人数分掛ければよいというものでもない。
こどもに食べさせたいものをつくる。
仕入れの担当、対外的な交渉の担当、メニュー開発担当など仕事がいろいろある。
試作品をつくって持ってきて、それがメニューになり、例えば作った人の名前をつけ、まさこ‘s ランチ とメニューの名前が決まることもある。
最初、外部からシェフを呼び、豚肉しょうが焼き、鳥のからあげを教えてもらった。
衛生状態には気をつかっている。
野菜は3回洗う、マスク着用など。
帽子、エプロンなど制服はリース。
朝8時から準備をはじめる。
カフェテリア委員会でお便りをつくり、毎週発行している。(WEBでも発信)
<運営に関して>
食育を推進すればするほど、黒字にはならない。
学校とNPOと話し合いを持ちながら、やっている。
500円の定食だと、原材料費は370円ほど。そこを下げると、コンセプトがくずれてしまう。
学校と一緒になってやらないと食育はできない。
無添加の調味料が高い。
補助金が1食あたり78円でている。PTAからも寄付。
正会員、賛助会員の会費を募り(コープと同じシステム)運営にまわす。
運営のノウハウを湘南食育ラボがもっている。
ラボがスタッフをするところからお手伝いをして、ノウハウを伝えることができる。
システムを民間に頼むと何千万もする。以前3千万や6千万円といわれたことも。
業者まかせでなく、保護者がやっている。
採算のことで内部で激論もあった。、
東京の学校からカフェテリアの見学に多数くる。
保護者からの、「学校には頼らない。コンビニで十分」という意見もあった。
⬇
以上 参加メンバーによる体験レポートでした。
和光の食と身体を考える会では全校から参加者を募り、2014湘南学園カフェテリア体験ツアーを計画中!(2学期中の予定)詳細が決まり次第、Facebookおよび当ブログにてお知らせいたします。乞うご期待!